今回は久しぶりにロッドのレビュー記事を書いてみたいと思います。ちなみに、このブログの記事で一番アクセス数が多いのは「ソアレ エクスチューンMB」のレビューだったりします。やはり、比較的高価なロッドはみなさん実際の使用感が気になるんでしょうね、よく分かりますw。で、今回の記事ですが…そういう意味ではニーズの高さは不明です(^^;)。というのも、アングラーのレビューがネット上にほとんど存在していないジャンルなんですよね。でも、使ってみて面白いと思ったロッドなので早速始めたいと思います。今回取り上げるのはこちら。

RGM(Rooster Gear Market)というブランドのロッドです。写真の右からspec.7(全長420cm)、spec.1(270cm)、spec.3(180cm)、spec.3 OT(120cm)という4本の延べ竿になります。仕舞寸法の参考として付属のケースと一緒に並べてみました。
RGMというのはどういうブランドなんですか?
釣り具メーカーのジャッカルさんが立ち上げたブランドで「気軽におしゃれに楽しむ釣り」を提案されています。
ブランドのHPを見ていただくと雰囲気は分かってもらえると思いますが、釣果最優先ではなく「ゆったりまったりとこだわりの釣りを楽しもう」的なコンテンツが並んでいます。私はブランド立ち上げ初期から、この雰囲気が大好きになったので結構な数のアイテムを購入・使用させてもらっています。ですが、一方でこういうコンセプトなのでガチなアングラーからの製品レビューが発信されにくいのかもしれません。まあ、今回のレビューも「感度」だの「ベンドカーブ」だのと言った話ではなく、少し緩めに「こんな釣りに使ったら面白いかも」くらいの内容をお話ししたいと思います。では、1つずつ見ていきましょう。

■spec7■
全長:4.2m/ 仕舞寸法:38.4cm / 自重:154g / 継数:14
まずは一番長いspec.7から。…すみません、実はこのロッドだけ出番が非常に少なかったんです。理由はサイズ感。私は普段ルアーロッドを使用しており、5〜7フィート、つまり2m前後の物を扱っています。4.2mはほぼ倍の長さがあるので正直、取り回しの感覚が掴みづらいというのが本音です。ウキを使ったフナ釣りやハゼのミャク釣りで使ってみましたが今ひとつ使いこなせませんでした。特にミャク釣りは、合わせのタイミングが取れなかったので結果的にベイトフィ
ネスタックルでやるようになりました。そういう意味でspec.7のレビューとしては「初心者が最初に手にする一本であれば、もう少し短い竿の方が無難かも」ということになります(※spec.7には3.6mモデルもあるのでそちらであればもしかしたら…)。
ちなみに私はRGMのロッドを購入するまでは3.3mのテンカラ竿一本でいろんな延べ竿の釣りをやっていました。3m前後であれば初めての人でも比較的使いやすいと思います。
では、次にいきましょう。

■spec.1■
全長:2.7m / 仕舞寸法:29.5cm / 自重:72g / 継数:12
spec.1は非常にバリエーションが豊富なシリーズです。枠内は私の持っている270cmの竿のデータです。他に210cm/240cm/300cmモデルが存在します。しかもカラーバリエーションが12パターン!これまでのロッドとは違う色使いなので「お気に入り」の一本が見つかると思います。カラフルな竿が欲しい方は検索してみると面白いと思いますよw。
これはどんなシチュエーションで使うロッドですか?
非常に汎用性の高いロッドだと思います。小規模河川や小さな池、用水路といった家の近くの小場所で楽しむのに最適な一本だと思います。
ただし、足場が高く水面までの距離が遠い場所だと2.7mでも短いと感じるかもしれません。そういう方は3.0mモデルを検討されると良いと思います。
では3番目のモデル。

■spec.3■
全長:1.8m / 仕舞寸法:23.2cm / 自重:51g / 継数:12
spec.3も枠内の180cmモデルの他に120cm/150cmという2つのモデルが存在しています。「小物釣り」を明確にターゲットにしたロッドだけあって、小さな魚がかかってもそれなりに曲がって引き味を楽しむことができます。
spec.1との使い分けはどんな風に考えていますか?
私の場合、タナゴを狙う仕掛けはspec.3、フナを狙う仕掛けはspec.1と考えています。
つまり、spec.3を使う際の仕掛けは針が極小の新半月、ラインに目印をつけてウキもタナゴ浮きにしています。エサは黄身練り。一方、spec.1の場合は袖針に棒ウキ、エサはグルテンといった感じです。

左がタナゴ用、右がフナ用のウキです。これくらい仕掛けのサイズ感が違いますよという、あくまでイメージですw。実際にはspec.3でフナ釣りももちろんできると思います。ただ、180cmというのは意外に接近戦なので、小さなウキでの繊細な釣りに適していると私は思っています。ちなみにこのspec.3を私は一番頻繁に使っています。
では、最後のモデルにいきましょう。

■spec.3 OT■
全長:1.2m / 仕舞寸法:22.5cm / 自重:17g / 継数:8
spec.3の
タナゴ特化バージョンです。この他に0.9mのモデルもあります。見ての通り、とにかくコンパクトです。以前の記事でも紹介しましたが、
サコッシュ1つに竿も仕掛けもエサも入れて出かけることができる、最強のコンパクトロッドと言えます。一方で弱点もあります。最近の田園地帯は護岸の用水路も多く、足場が高いと短竿では水面にアプローチできません。そういう意味では初見の場所に持っていく竿ではないのかもしれません。自分がよく行く場所に接近戦可能なポイントがある場合に持っていって、いつもより近い間合いでじっくりとアタリを楽しむ…そういう使い方が向いているような気がします。実際、色々な場所に持って行っているのですが、使用頻度的には180cmのspec.3の方が圧倒的に多いです。ですが、この竿でかけると小さな魚でも大きく曲がってくれるんですよね。引き味を楽しむという釣り本来の面白さを追求するのにはとても適した一本です。まさに
「趣味性の高い」ロッドです。
さて、RGMのロッドレビューいかがだったでしょうか。延べ竿というのはリールがない分、探れる範囲が限られます。したがって、自分が行こうと思っているフィールド、釣ろうと思っているターゲットにぴったし合致した長さでないと少ししっくりこない場面も多くあると思います。ですが、釣果最優先でない釣りの場合には「届かない場所は諦める」という方向でアジャストが可能です。「届く範囲に釣れる魚はいないかな」と観察しながらポイントを探す楽しさがあります。自分のお気に入りのカラーのロッドを片手に「釣りができそうな場所」を探して歩く、そういうゆったりした時間の相棒としてRGMのロッドは最適だと思います。
今後も延べ竿を使った面白い釣りが見つかったら紹介します。
ちなみに、私はRGMの回し者ではありません(^^;)。今回のロッドは全て自腹で少しずつ買い足していったものです。カラフルなロッドって結構クセになるんですよねw。